Grafting of the Maxillary Sinus Floor with Autogeneous
Marrow and Bone Boyne & James 1980
上顎の歯槽厚径を増加することによって固定性の補綴物が適応される。そのままの状態では骨膜下インプラントとブレードインプラントが適応される。外科的に骨補填材を使って骨を造成した結果、良好なる補綴物を装着することができる。この論文は上顎洞底の骨造成のため退化的骨補填材を使用し、臨床応用の可否を検証した。過去において、上顎洞底には骨造成ができないものと考えられていた。この部位は外科的に処置する時は細心の注意を払わなければならない。しかし最近の研究では上顎洞底に骨を造成することが可能になった。その方法として外科的テクニックを使用して歯槽骨にある種の刺激を与えることである。歯牙のイントルージョンや上顎骨への外科的な物理刺激である。その刺激は上顎洞底と上顎洞粘膜の数ミリの所に与える。骨造成の反応は余分な圧力があるまで継続する。その間にリモルデングが行われ、上顎洞に緩やかな吸収が起こる。我々の実験では人工的に作った欠損部分に骨片やセラミック材を填入して骨増生を促進した。犬や猿の実験でシュナイダー膜を挙上するだけである種の骨形成が観察された。上顎洞に骨ができる機能を確認した。
補綴物の適応
上顎骨が量的に少ない時はしばしば骨膜下インプラントが行われる。上顎臼歯部のブレードインプラントも骨の量が少ない時に行われるが上顎洞が拡大している時は処置が難しい。
外科処置
上顎臼歯部のサイナスリフトには骨補填材として自家海綿骨が推奨される。実験例として14症例が行われた。そのうちの11例は良好な骨造成が得られ従来のインプラントを埋入した。後の3症例はブレードインプラントを埋入した。切開は犬歯窩の中央から臼歯部へ向かって水平に行い、頬骨の中央部まで6mmの切開線を入れる。骨膜を翻転し、犬歯窩の低い部で骨面を露出させる。側方壁の骨の約1cm四方をラウンドバーで膜を穿孔しないようにドリルを行う。ラウンドバードリル後、外科創面に残された薄い骨を通して暗いピンク色のシュナイダー膜を観察することができる。この薄い骨を除去する時はシュナイダー膜を傷つけないようにする。モルトキュレットを使って膜を丁寧に剥離する。この膜はキュレットを使って上顎洞底の全体と結節まで剥離させる。洞底に中隔があるときは細いチゼルか止血鉗子で除去してから骨補填材を充分に填入する。自家骨は腸骨から1cmmから1.5cmのブロックを採取し、海綿骨をのみ取り出し、キュレットで搬送した。この操作で粘膜は骨補填材の上に乗るような形になる。骨面の開放創は骨膜を縫合して閉鎖する。出血が激しい時、粘膜の穿孔時は鼻部を開放創にしてドレーンを取り付ける。
臨床例
患者55歳の女性で、左上の臼歯部にブレードインプラントが埋入し固定性の補綴物が装着する計画にしたが診査の結果上顎洞の肥大化と結合すべき骨が乏しく、第2小臼歯の部位において骨厚径は1から2mmであった。ブレードインプラントを埋入するには12mmの骨厚径が必要で、10mmの挙上と骨造成を計画した。骨幅に関しては問題なかった。粒状の皮質骨と海綿骨が側方から入れたX線を図5に示しているが、移植材と血腫が観察される。24時間後の物である。移植10週では図6に示すように上顎洞に骨の造成見られ典型的な骨稜が観察される。12ヶ月後にブレードインプラントを埋入して上部構造を15ヶ月後に装着した。現在1年間の経過観察中で、臨床的X線的にブレードの周囲の骨の吸収と再生を検証しています。他の例も1から4年間観察しているが骨造成部の吸収は認められなかった。11例は上顎洞内の骨造成を待って、従来の方法で補綴物を装着した。骨補填材の収縮は3ヶ月間続いた。これらの症例の中の歯槽骨の収縮において添加された骨は正常な骨稜を有し、成熟化していた。11例のいずれの症例における収縮は上顎洞に対して影響を与えなかった。
結論
萎縮した上顎骨に対して骨移植し、骨造成を行った。移植骨として皮質骨と海綿骨を使用したが、上顎洞に充分な厚さと高さを獲得した。その結果ブレードインプラント、骨膜下インプラントを埋入することができた。