[か]
開咬
上顎あるいは下顎、もしくは両顎の歯が数歯にわたって咬合線に達しない場合をいう
遺伝などによる骨格性と歯の萌出障害や指しゃぶりなどによる機能性の開咬がある オープンバイトともいう
過蓋咬合
上顎の前歯が下顎の前歯を覆うほど咬みあわせが著しく深い場合をいう
下顎後退症
オトガイが小さく、下顎が極端に小さい場合をいう
下顎歯列が頭蓋に対して後方にある
側貌は鳥貌を呈する
下顎骨の成長
下顎骨は一対の第一鰓弓と頬骨弓に由来する
この結合部は一年で骨化する
成長方向は前下方
成長過程は10歳ごろまでは安定した増加を示すが、思春期に急激なスパートがみられ、特に男性は20歳ごろまで成長する場合がある
下顎前突症
下顎の前歯が上顎の前歯より外側で咬合する場合をいう
側貌はオトガイ部が著しく前方位を示すことが多い
反対咬合、うけ口ともいう
顎外固定
歯や顎に矯正力を加えて移動するときに、その固定源を口腔外に求める場合をいう
主にはヘッドギアやチンキャップなどがそれにあたる
顎間固定
歯や顎に矯正力を加えて移動するときに、その固定源を対顎に求める場合をいう
主にエラスティックゴムがそれにあたる
ガミーフェイス
笑ったときに上顎の歯肉が大きく露出する顔貌をいう
ガミースマイルともいう
環境的要因
生まれた後に起こった習癖や傷害などによる不正咬合の原因をいう
[き]
機能的顎矯正装置
口腔周囲筋や舌の機能力を矯正力として利用する装置をいう
1936年ヨーロッパで開発され、その後世界に広まった
急速拡大法
拡大ねじのついた固定式拡大装置を用いて正中口蓋縫合を拡大し、上顎歯列弓の側方拡大をはかる方法
ねじを回転させ比較的強い力によって2週間程度で拡大する
最近は成人でも拡大ねじとインプラントアンカーを用いて行うことが可能となり2ヶ月程度で拡大する
拡大後は正中部の骨が結合するまで半年ほど要する
筋機能療法
MFT(myofunctional therapy)ともいう
口腔周囲筋、咀嚼筋の弛緩や緊張を取り除き、上下顎歯列弓内外の筋肉の均衡を回復させることを目的とする舌や口腔周囲筋のトレーニングを用いた治療の方法
[く]
空隙歯列弓
歯と歯の間が開いたすきっぱの状態の歯並びのことをいう
原因は顎に対して歯が小さいことによる
クワドヘリックス拡大装置
上顎の固定式拡大装置のひとつ
上顎歯列弓の側方および前方拡大を目的とする
[け]
傾斜移動
歯根尖1/3を支点として、歯を傾斜させながら移動すること
歯体移動と相対する移動方法
形状記憶効果
ニッケルチタンワイヤーの特徴のひとつ
外力が加わっても元の形に戻ることをいう
形状記憶効果のあるワイヤーではアーチワイヤーが元の形に戻ろうとするため、凸凹な歯列をアーチワイヤーのカタチへ整えることができる
犬歯関係
上の犬歯の尖頭が下の犬歯と小臼歯の間にある状態を犬歯の1級関係という
犬歯は歯根も長く、咬合への役割も大きいため犬歯関係を1級に整えることは重要である
[こ]
口蓋
上あごの内側全体のこと
正中部に正中口蓋縫合があり、その縫合部を開くことで上顎の拡大を行うこともある
咬合誘導
乳歯列期から連続的に口腔の管理を行うことにより、安定した良好な咬合がえられるように治療をしていくこと
口呼吸
口呼吸は鼻呼吸の不全に伴って生じ、異常な機能力が歯列にかかり不正咬合を招く
口呼吸では口唇が乾き皮がむける、下唇が反転し赤色した部分がみえることが多い
交叉咬合
上下歯列弓の水平関係の不正で、上顎と下顎が反対に咬んでいることをいう
特に臼歯部の反対咬合を交叉咬合という
咬爪癖
不良習癖のひとつ
爪を咬み、前歯部の歯列不正をまねく
骨年齢
成長発育段階の過程で、骨の化骨の程度によって、固体の成長程度を判定する成長の基準
主に、手根骨のX線写真によって固体の成熟度を判定する